勉強は「がんばる」だけでなく「くふう」が大切
2019年が、スタートしています。
ブログの更新も、しばらく途絶えてしまっていましたが、今年は、できるだけ、情報発信していけたらと思います。
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先日の授業での一コマです。
生徒の子(小学校4年生)から、「計算のテストがしたい。」というリクエストがあったので、
即席で、問題を出してみました。
こんな問題です。
問)次の計算をしましょう。
①25×24=
②15×36=
③64×125=
もちろん、2ケタ×3ケタの、かけ算ができることが前提の問題ですが、
この問題、どうやって解答しますか?
2ケタのかけ算は、筆算で解くのが正攻法
問題を出されたその子は、3問とも、筆算を使って、スムーズに答えを出してくれました。
日ごろから、コツコツと計算問題に取り組んでいる成果だと思います。
地味な計算問題も、繰り返し、繰り返し取り組むことで、大きな力になっていきます。
基礎の力がついてきているので、「実は、今の3問は、筆算を使わなくても解ける問題だよ。」ということを、紹介しました。
筆算を使わないかけ算の解き方
先ほどの問題を例に見ていくと、具体的には、こういうことです。
①25×24
=25×(4×6)
=(25×4)×6
=100×6
=600
②15×36
=(3×5)×(6×6)
=(3×6)×(5×6)
=18×30
=540
③64×125
=(8×8)×125
=8×(8×125)
=8×1000
=8000
それぞれの数字の中から、
5×2(の倍数)=10(の倍数)
25×4=100
125×8=1000
を抜き出して計算することで、計算する桁数を落とすことができます。
②は、少しだけ複雑な形にしてみましたが、それでも、考え方がわかれば、全て暗算で答えが出せてしまうような問題です。
あくまでも「例外」ではあるけれど
もちろん、こういったやり方が使えるのは、ある特定の式の形だけなので、
全てのかけ算に、応用できるわけではありません。
ですが、知っておくことで、ちょっとした計算の手間を短縮できることが、あります。
大切なのは、「考える習慣」
そして、ここで、もっとも大切なのが、
「手順を短縮するために、何か工夫できないか」
というふうに、少しの時間だけ、考えること。その習慣を身につけることです。
言い換えると、
問題に対して、解決への最短距離を、考える癖をつけるということです。
その癖をつけることが、
のちの数学での「美しい答案」を書くことにもつながりますし、
ひいては、社会においての「仕事の効率化」にも、つながりうるのではないか、と考えています。
効率を考えられるようになるためには
もちろん、すぐに、そういった裏ワザを、使いこなせるようになるわけではないでしょう。
むしろ、その本質の理解なしに、裏ワザや公式だけを覚えようとすることは、それ自体が非効率である、といえます。
様々な工夫を使いこなすためには、それ相応の「量」が必要である。
これは、疑いようのない真実でしょう。
ですが、その「量」を、苦行のごとくやらされている計算ドリルで、ただ漫然とこなしているだけなのと、
工夫の「芽」を探す視点を持ちながら取り組むのとでは、
繰り返した先の結果が、天と地ほどの差になってくるでしょう。
どうせやる勉強なら、
せっかくなら、工夫して、楽しみながら、取り組んだ方が、効果的です。
ぜひ、「いかにラクをするか」、そして「いかに楽しむか」を考えながら、
日々の学習を、積み上げていってもらえたらと、思っています。